マークⅡは、バブルの後押しもあり、空前の販売台数を記録したクルマです。高性能、豪華、快適と三拍子が揃っていて、それでいてコストパフォーマンスも高いことから、多くの人を魅了し、「いつかは、」と多くの人がオーナーになることを夢にみる、そんなクルマでした。そして、2019年12月23日にトヨタのマークXの生産が終了しました。
高級車ブーム「ハイソカー」の一時代を築いたマークⅡの栄光の歴史を振り返ってみます。
高級車ブーム「ハイソカー」の一時代を築いたマークⅡの栄光の歴史を振り返ってみます。
マークⅡの名前の由来
マークⅠは?と思う方もいるかもしれませんが、実はマークⅠは存在しません。
由来としては、1968年当時のイギリスでは「ジャガー・マークⅡ」「ヒルマン・ハンター・マークⅡ」という具合に、上級版とか発展型の意味で「マークⅡ」が使われていました。
トヨタのマークⅡは、コロナから上級移行したいユーザーをターゲットにしたクルマであり、「コロナの第二世代」「コロナの上級車」という意味でマークⅡという名前になったのです。
由来としては、1968年当時のイギリスでは「ジャガー・マークⅡ」「ヒルマン・ハンター・マークⅡ」という具合に、上級版とか発展型の意味で「マークⅡ」が使われていました。
トヨタのマークⅡは、コロナから上級移行したいユーザーをターゲットにしたクルマであり、「コロナの第二世代」「コロナの上級車」という意味でマークⅡという名前になったのです。
初代 トヨペット・コロナ・マークⅡ
『ハイソカーのルーツは、量産型の上級版』
―1968年
トヨタは1955年に高級乗用車としてクラウンを発売し、59年にはファミリー需要を狙ったコロナ、そして61年には単身者向けに安価でコンパクトなパブリカを発売して品揃えを充実させていきました。
次に必要とされたのが、コロナから上級移行したいが金額的にクラウンには届かない、また、上司と同じクラスのクルマに乗りづらい、そういった社会的ニーズから開発されたのが初代コロナ・マークⅡでした。
ボディタイプは多彩で、4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、商用車、バン、ピックアップトラック、ダブルピックまでありました。
時代は高度経済成長真っ只中。高速道路の整備が加速し東京に高層ビルがオープンするなど、すべてが上へ向かっていました。そして生活も豊かになっていきます。マークⅡはそんな時代の象徴だったように思われます。
次に必要とされたのが、コロナから上級移行したいが金額的にクラウンには届かない、また、上司と同じクラスのクルマに乗りづらい、そういった社会的ニーズから開発されたのが初代コロナ・マークⅡでした。
ボディタイプは多彩で、4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、商用車、バン、ピックアップトラック、ダブルピックまでありました。
時代は高度経済成長真っ只中。高速道路の整備が加速し東京に高層ビルがオープンするなど、すべてが上へ向かっていました。そして生活も豊かになっていきます。マークⅡはそんな時代の象徴だったように思われます。
当時の私たち
■メキシコオリンピック開催
■川端康成が「ノーベル文学賞」受賞
■3億円強奪事件
■石原慎太郎、青島幸男、横山ノックなどタレントが議員に
■川端康成が「ノーベル文学賞」受賞
■3億円強奪事件
■石原慎太郎、青島幸男、横山ノックなどタレントが議員に
5代目 トヨタ・マークⅡ
『ハイソカーブームの中心的存在となった白いマークⅡ』
―1984年
1984年に販売終了となる4代目までの車名には「コロナ・マークⅡ」と、コロナの名が冠されましたが、同年8月には5代目トヨタ・マークⅡとなり車名からもコロナを削除。この代から「マークⅡ」となりました。
5代目マークⅡはデビューするなりバブル景気も重なって爆発的ヒットを呼び、販売終了年となる1988年の年間販売台数はカローラに次ぐ2位で19万3,000台を超えました。大衆車であるカローラに対しハイソカーと呼ばれた高級モデルであるマークⅡが2位とは、当時のユーザーがいかに高級志向だったかを物語っています。
また、「マークⅡ三兄弟」が足並みをそろえるようになったのも、この代からです。
5代目マークⅡはデビューするなりバブル景気も重なって爆発的ヒットを呼び、販売終了年となる1988年の年間販売台数はカローラに次ぐ2位で19万3,000台を超えました。大衆車であるカローラに対しハイソカーと呼ばれた高級モデルであるマークⅡが2位とは、当時のユーザーがいかに高級志向だったかを物語っています。
また、「マークⅡ三兄弟」が足並みをそろえるようになったのも、この代からです。
当時の私たち
■1万円(福澤諭吉)・5千円(新渡戸稲造)・千円(夏目漱石)の新札発行
■「まる金、まるビ」が流行語に
(人気職業を金持ちタイプの「まる金」と、貧乏タイプの「まるビ」に分類)
■テレビCMなどでエリマキトカゲが取り上げられ、大流行に
■マイケル・ジャクソンがグラミー賞8冠。スリラーが年間アルバム売上1位に
■「まる金、まるビ」が流行語に
(人気職業を金持ちタイプの「まる金」と、貧乏タイプの「まるビ」に分類)
■テレビCMなどでエリマキトカゲが取り上げられ、大流行に
■マイケル・ジャクソンがグラミー賞8冠。スリラーが年間アルバム売上1位に
6代目 トヨタ・マークⅡ
『時代の変わり目に生まれ、販売台数は絶対王者を追い抜き歴代初の1位へ』
―1988年
5代目で日本人好みのハイソカーとして定着したマークⅡは、6代目で不動の人気となりました。
「所有する誇り」「走る楽しさ」をともに掲げ、世界トップ水準の乗り心地や操安性、静粛性を目指し、新設計サスペンションが投入されました。
この高級車を求めるユーザーの欲求を満たすために行った品質向上が功を奏し、1990年の年間販売台数で当時絶対王者だったカローラを追い抜き、歴代初の1位を獲得しました。日本の好景気を背景に老若男女から愛される国民車になったのです。
「所有する誇り」「走る楽しさ」をともに掲げ、世界トップ水準の乗り心地や操安性、静粛性を目指し、新設計サスペンションが投入されました。
この高級車を求めるユーザーの欲求を満たすために行った品質向上が功を奏し、1990年の年間販売台数で当時絶対王者だったカローラを追い抜き、歴代初の1位を獲得しました。日本の好景気を背景に老若男女から愛される国民車になったのです。
当時の私たち
■世界最長の青函トンネル(58.85km)開通
■東京ドームが完成
■ドラゴンクエストⅢが社会現象に
■光GENJIが「日本レコード大賞」受賞
この年のCD売上上位3位を独占(パラダイス銀河、ガラスの十代、Diamondハリケーン)
■東京ドームが完成
■ドラゴンクエストⅢが社会現象に
■光GENJIが「日本レコード大賞」受賞
この年のCD売上上位3位を独占(パラダイス銀河、ガラスの十代、Diamondハリケーン)
7代目 トヨタ・マークⅡ
『バブル崩壊という逆境のなか、妥協しない走行性能の開発』
―1992年
バブルが崩壊した後にデビューした7代目マークⅡ。バブル真っ只中で開発していた7代目マークⅡは、バブル崩壊後は当然コスト削減が求められました。
しかし「マークⅡらしい美しいスタイル」「高性能パワートレーン」「ゆとりのある空間」の三点には拘りぬいてコストをかけました。特に、ダブルウィッシュボーン式サスペンションの採用により快適性と走破性の両立を可能にし、当時の自動車評論家にも絶賛されました。
機能や性能を磨き、さらなる高級志向ユーザーを魅了した7代目。景気後退の影響を受けたとはいえ、決して魅力は減退することはありませんでした。
しかし「マークⅡらしい美しいスタイル」「高性能パワートレーン」「ゆとりのある空間」の三点には拘りぬいてコストをかけました。特に、ダブルウィッシュボーン式サスペンションの採用により快適性と走破性の両立を可能にし、当時の自動車評論家にも絶賛されました。
機能や性能を磨き、さらなる高級志向ユーザーを魅了した7代目。景気後退の影響を受けたとはいえ、決して魅力は減退することはありませんでした。
当時の私たち
■ミニスカートやジーンズを中心としたカジュアルルックが主流
■日本人宇宙飛行士・毛利衛が宇宙へ出発
■東海道新幹線で「のぞみ」が運転開始
■「ドタキャン」が流行語に(土壇場でキャンセルすること)
■就職氷河期(大卒の就職難問題が社会問題化した)
■日本人宇宙飛行士・毛利衛が宇宙へ出発
■東海道新幹線で「のぞみ」が運転開始
■「ドタキャン」が流行語に(土壇場でキャンセルすること)
■就職氷河期(大卒の就職難問題が社会問題化した)
初代 トヨタ・マークX
『伝統の車名と決別。未知への挑戦の意思表示』
―2004年
一世を風靡したモデルは、マークⅡへの愛着の高いユーザーに支えられていました。
しかし時代ともに、ユーザーの年齢層も上昇していきました。
そこで、21世紀を迎えてからはマークⅡを刷新し2004年にマークXとして登場しました。“X”は、ローマ数字の10(10代目)を想起させるとともに、未知数を表す際に用いられることから採用されました。最終型マークⅡと比べると全高を低くし、デザイン的にスポーツカーのセオリーを取り込んだこともあり、まさに若返りを果たしたスタイリングとなりました。
安全性能についても、歩行者傷害軽減構造を採用したボディや自動運転機能など、最新機能を採用していきました。
しかし時代ともに、ユーザーの年齢層も上昇していきました。
そこで、21世紀を迎えてからはマークⅡを刷新し2004年にマークXとして登場しました。“X”は、ローマ数字の10(10代目)を想起させるとともに、未知数を表す際に用いられることから採用されました。最終型マークⅡと比べると全高を低くし、デザイン的にスポーツカーのセオリーを取り込んだこともあり、まさに若返りを果たしたスタイリングとなりました。
安全性能についても、歩行者傷害軽減構造を採用したボディや自動運転機能など、最新機能を採用していきました。
当時の私たち
■アテネ五輪で日本選手大活躍。37個のメダルを獲得し当時の最多記録を更新
(競泳の北島康介の「チョー気持ちいい」が流行語に)
■ニンテンドーDSとプレイステーション・ポータブル発売
■ヨン様フィーバー
■マツケンサンバがヒット
■シアトル・マリナーズのイチローがシーズン最多安打記録を84年ぶりに更新
(競泳の北島康介の「チョー気持ちいい」が流行語に)
■ニンテンドーDSとプレイステーション・ポータブル発売
■ヨン様フィーバー
■マツケンサンバがヒット
■シアトル・マリナーズのイチローがシーズン最多安打記録を84年ぶりに更新
2代目 トヨタ・マークX
『誕生してから50年、日本らしい高級セダンとしての長い歴史にピリオド。』
―2009年~2019年
初代からの開発思想であるスポーティさと上質さをさらに熟成させた。初代同様3連のヘッドランプとリヤコンビネーションランプを採用し、アグレッシブさを強めた外観で、上質なプレミアムカーとしての進化をはかりました。
2009年10月量産型のキャッチコピーは「SAMURAI X」でした。TVCMには佐藤浩市を起用。理想の上司を演じたその姿は、仕事の苦労を味わっていた当時のひとたちの共感を得ていたのではないでしょうか。
デビューから10年が経ち、2019年に日本らしいセダンの姿を具現化してきたマークⅡ/マークXは、長い歴史にピリオドを打つこととなりました。
2009年10月量産型のキャッチコピーは「SAMURAI X」でした。TVCMには佐藤浩市を起用。理想の上司を演じたその姿は、仕事の苦労を味わっていた当時のひとたちの共感を得ていたのではないでしょうか。
デビューから10年が経ち、2019年に日本らしいセダンの姿を具現化してきたマークⅡ/マークXは、長い歴史にピリオドを打つこととなりました。
当時の私たち
■2009年 こども店長 (トヨタ自動車のCMシリーズで、子役の加藤清史郎が店長を演じる)
■2010年 サッカーワールドカップ南アフリカ大会で日本大健闘のベスト16
■2012年 東京スカイツリーが開業
■2014年 消費税が5%から8%に増税
■2015年 マイナンバー制度がスタート
■2016年 SMAP解散騒動
■2019年 消費税が8%から10%に増税
タピオカブーム
■2010年 サッカーワールドカップ南アフリカ大会で日本大健闘のベスト16
■2012年 東京スカイツリーが開業
■2014年 消費税が5%から8%に増税
■2015年 マイナンバー制度がスタート
■2016年 SMAP解散騒動
■2019年 消費税が8%から10%に増税
タピオカブーム
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YouTubeでマークⅡの歴代CMがご覧いただけます!
とっても懐かしいものがたくさん!
ぜひ観てみてください👀
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